総本山・御影堂 大改修工事が完成

―落慶大法要を奉修、記念法要も始まる―
―見事に荘厳きれた大石寺中心伽藍―
―報恩の思いも新たに折伏に邁進!―

(『慧妙』H25.12.1)

 11月19日、深秋の清々とした空気に包まれた総本山大石寺において、御影堂大改修落慶大法要が厳粛に奉修された。
 このたび大改修が完了した御影堂は、寛永9年(1632年)、第17世日精上人の御時、阿波徳島藩主・蜂須賀至鎮(よししげ)公の令室、敬台院殿の寄進により、再建造営されたもので、以来380余星霜を重ねた、由緒ある堂宇。宗門の2大法要たる霊宝虫払会および御大会のみならず、毎月奉修される宗祖日蓮大聖人・第2祖日興上人・第3祖日目上人の御報恩御講等が奉修されてきた、大石寺の中心伽藍(がらん)の1つである。
 故に、元禄12年(1699年)、第24世日永上人の御時、明治35年(1902年)、第56世日応上人の御時、昭和46年(1971年)、第66世日達上人の御時、さらに平成14年(2002年)、第67世日顕上人の御時に、大改修ならびに大改装が加えられ、護持されてきたもので、その間、昭和41年(1966年)3月には、御影堂ならびに御厨子が静岡県の有形文化財に指定された。
 しかし、永年の風雪と老朽化による損傷が目立ってきたところに加え、近年予想される東海大地震等の災害を踏まえた調査の結果、耐震性に問題ありとの診断が下されたため、立正安国論正義顕揚750年記念局の事業として、大改修工事を施工することとなり、日蓮正宗僧俗の真心からの浄財をもって、平成18年12月の御影堂大改修着工法要以来、7年の歳月をかけて解体大修理が行なわれてきたもの。
 大改修なった御影堂において奉修された大法要は、御法主日如上人猊下の大導師のもと、御隠尊日顕上人猊下の御出仕を得て、立正安国論正義顕揚750年記念局(以下、記念局)委員長を務める八木日照御尊能化はじめ宗内僧俗代表が参列し、また、富士宮市長をはじめとする行政関係者、工事の設計・施行関係者等が来賓として列席する中、献膳・読経・慶讃文奉読・行道散華と如法に進められた。
 式の部では、まず、総本山総合整備事業委員会主任委員・佐藤慈暢御尊師から経過報告があり、記念局副委員長・藤本日潤御尊能化、同・永井藤蔵氏より祝辞があった。さらに、工事に携(たずさ)わった行政関係者・各種業者への感謝状ならびに記念品贈呈、須弥壇(しゅみだん)下への御供養者名簿収納式が行なわれて、大法要の一切が無事終了した。
 その後、大講堂に場所を移し、静岡県知事も列席して祝賀会が行なわれた。
 この大慶事にあたり御法主日如上人猊下は、慶讃文において、第2祖日興上人御生誕770年を明後年に控え、僧俗一致・異体同心して誓願達成に向けて勇躍精進しつつある中で、御影堂の大改修事業に携われた奇(く)しき因縁に感謝し奉ると共に、平成27年までの誓願達成をもって、その御恩徳に万分の1なりとも報(むく)い奉ることこそが最善の務め、と仰せ出された。
 されば我々は、「如かず彼の万祈を修せんよりは此の一凶を禁ぜんには」との『立正安国論』の御精神に則り、「現代の一凶」たる池田創価学会の折伏に精進する中で、まずは明後年に迫(せま)った第2祖日興上人御生誕770年に向けて、御命題を完遂しようではないか。